素人寄席天満天神の会

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【第10回鴻池新田会所寄席(第24回定期発表会)】


113日(祝)、国史跡・重要文化財「鴻池新田会所」本屋で開催されました。

 



前日の雨が嘘のように絶好の秋晴れに恵まれ、
コロナ渦中で何かと制約がある中、今年初の発表会。
参加者一同、色々な思いで、且つ、身を引締めての開演になりました。

お客様は、事前に会所が募集した約40名の方が、アルコール消毒、体温測定後、

ソーシャルディスタンスを守って着席。椅子は事前に会所の方がアルコール消毒済。

★まずは恒例の天神亭酔千会長の口上で始まり、始まり。
 

 写真でもおわかりのように、演者の前に簡易な幕がセットされています。

 お客様に直接演者の飛沫が飛ばないように、会所の方で制作されました。

初めての事で、演者にも多少戸惑いがあったとは思いますが・・。

ずっと見ているとコロナ禍で始まったオンラインのズームのような感じになりました。

但し、これ以降の写真は、開演前に撮影したものを使用しています。



今回の出演は、八軒家裕次郎、天神亭みょう雅、大川亭飄々、天神亭つき日、

天満家賢之輔、天神亭蝶九、天満家真念の7名。お茶子は天津亭狂女が務めました。

お囃子はすべてCDで、はめモノの場面では、岩塩さんが苦労していました。

 

出演者と演目

八軒家裕次郎  「米上げ笊(いかき)」

米相場が立つ堂島が舞台のお話し、いたって気のあかん男が笊を売るために

売り声を稽古、段々上手になり「米を揚げる米揚げいか〜〜き!」と。

その売り声が気に入ったお客とのやりとりを、ポン・ポン・ポンと軽妙に・・・。


天神亭みょう雅  「英語落語:お菊ストーリー」

数十年前?の成人式の着物を仕立て直して、装いは気合い充分。
怪談話の「牡丹燈篭」・「四谷怪談」よりも有名な[Bancho Sarayasiki],を英語バージョンで。
ルルの宣伝もあり、個人的にgive thanks to miyouga
[Aoyama Tetusan]に斬り殺された[Okiku]と、見物にくるお客とのやり取りが面白く、
怪談話が滑稽話に。新鮮味がありました。

大川亭飄々  「矢橋(やばせ)船」

草津市の琵琶湖東側にある、矢橋。矢橋と大津を湖上で結ぶ乗合船。
船中での尿瓶(しびん)でお酒を燗するところで、間違って
おばあさんの尿を呑んでしまうあたりは、お客さんも大笑い・・・。


天神亭つき日  「鴻池の犬」

このネタは会所寄席の定例演目。
毎年演者を替えて口演し、今回で10回目。
今回はちょいと短めで、551の蓬莱の豚まんあたりでは、笑いも・・・・。

天満家賢之輔  「まめだ」

「豆狸(まめだ)」がいたずらして体を痛め、
貝殻に詰めた膏薬「びっくり膏」を貝殻のまま、体中に付けて死んでいた。
その死骸に秋風が吹いて銀杏の落ち葉がハラハラとまめだの死骸に集まった。
「おかん見てみ、狸の仲間から、ぎょ〜さん香典が届いたがな」はなかなか、ほろりとさせるオチ。


天神亭蝶九  「親子茶屋」

扇子をキツネに見立てて、お茶屋遊びをする様子は、蝶九さんらしく明るく楽しく。
♪やっつく、やっつく、やっつくな♪、
♪釣ろよ、釣ろよ、信太の森の、狐どんを釣ろよ♪、
思わず口ずさんでしまいそう?。


天満家真念  「井戸の茶碗」

実直な若侍と年老いた頑固な浪人。2人の間を右往左往する正直者のくず屋の清兵衛さん、
三人のやりとりを江戸落語調で。
「磨くのはよそう、また小判が出てくるといけない」のさげに続き
「有り難うございました」の真念さんの舞台上からの挨拶で会所寄席が無事終演しました。


鴻池新田会所のお世話頂いた方々(特に今回はコロナ禍中での発表会で、
責任者の別所さんの何としても無事に落語会をやるぞ!との強い思いで
事前準備、当日の手配など色々とご足労して頂きました。)、
落語を聞きに来て頂いたお客様、
スタッフとして参加した会員(酔千、真ん紀、芝楽、けん市、一蔵、文々、岩塩、うつぼ)
の皆さんのご協力もあり盛況のうちに終了しました。
関係者の皆様、有り難うございました。



10月より月2回の稽古会もコロナ対策を取りながら再開しており、各自、新ネタにも挑戦中。
更なる個々人のバージョンアップを目指して頑張ってまいります。
次の発表会のご案内ができる日が来ることを祈念して、
今年の定期発表会のご報告を終わらせて頂きます。有り難うございました。

(天満家うつぼ記)