素人寄席天満天神の会

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『妙壽寺寄席(第5回新人発表会)』報告


妙壽寺寄席と新たに名づけられた落語会は9月7日(土)に開催されました。

当日は演者6人を含め実行委員16人が集まりました。

お茶子は「射心」アナウンスは「うつぼ」が務め、下座は三味線「真ん紀」、鳴り物「裕次郎」「岩塩」の天満天神社中による生演奏です。

 

 

会場には出演者の幟が飾られて華々しい雰囲気の包まれました。開場を待ちきれぬ応援の方々をはじめ60人のお客様にお越しいただき、酔千会長の口上でスタート。

 

 


出演者と演目
出囃子「石段」に導かれて賑九が高座に上がります。

天満家賑九「ろくろ首」  
「ハウ アー ユー(How are you?)。どうです?きれいな発音でしょう」と、英語教師という自己紹介で客席の関心をつかみ、
首が伸び縮みする女性のもとへ婿養子に入る陽気な男をテンポよく演じた。

演者の明るい性格が反映して、場内がなごやかな空気に包まれ、笑いの花が咲いた。

 

紅梅亭梅紅「道具屋」
出だしで少しつまずいたが、すぐに調子を取り戻した。道具屋と客の愉快なやり取りが確かな語り口で展開する。
笑い声が徐々に増えていき、落ちの「いえ、手元を見ています」で一段と大きくなった。厳しい稽古の成果が表れたさわやかな高座だった。

 

天神亭小道「松山鏡」
小柄で物静かな女性が登場。しかし話し始めると、澄んだよく通る声。明瞭な発音で聞きやすい。
鏡を見たことがない人々の素朴な驚きが笑いを誘う。
「ありがてぇことでごぜぇます」「父っつぁま〜」 というような方言を駆使し、田舎の雰囲気がよく出た好演であった。
 

お中入り〜! の声が入りしばしの休憩。
第2部は 出囃子「野崎」に乗って酔千で幕開けです。

天神亭酔千「上燗屋」
ただのものばかり選んで食べる困った酔っぱらい話である。
「これはなんぼ?」「これは何?」の繰り返しがくすくすと笑わせる。
豆をつまんで食べる仕草、ぬる燗と熱燗の飲み分など熱演である。
気合の入った一席で「さすがに会長はうまい!」とお客さんをうならせた。

 

大川亭飄々「不精の代参」
火事から逃げるのが邪魔くさいので焼け死んでしまうという不精な親子。
その会話にとぼけた味わいがあって客席から笑いがもれる。
能勢の妙見さんへ代参する男は、拝むのも弁当を食べるのもめんどうだと言う。究極の不精ぶりを軽妙に語って大きな拍手を誘った。

 

天神亭縁花「星野屋」
まずは都々逸を一つひろうすると早速拍手が来た。
心中の場面は三味線と太鼓が雰囲気を盛り上げる。
川へ飛び込んだ旦那を見送ってほほえむお花。
弱いだけでは生きていけない女性のたくましさを美しく表現した。達者な話術で観客の心を引き寄せ、最後まで離さなかった。

出演者の皆様お疲れ様でした。実行委員の皆様お手伝いありがとうございました。妙壽寺寄席は大好評でした。

次回第20回定期発表会は 11月3日、鴻池新田会所寄席です。

 

八軒家一蔵 記


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